electron系エディタ戦争終了のおしらせ。codeがイチオシ
|いろいろ勝手に決めた。
いわゆる webkit 系のフレームワークを使ったクロスプラットホームデスクトップアプリケーションフレームワーク(長っ!)「electron」。これを使ったフリーなエディタがたくさん出ている。お膝元がつくった「Atom」、Adobe系の「Brackets」…。Brackets は特に、[ぼくは以前おすすめ](/blog/it/472)してたのだが、さいきん事情が変わりました。ここでelectron系エディタ戦争終了のおしらせです。
まだ終戦したわけじゃないけれど、Preview段階とはいえマイクロソフトが投入してきた「Visual Studio Code」。これをぼくは勝者と認定したいと思う。
その前に、Atom や Brackets について振り返っておこう。これらの長所は、
- electronベースだけどサクサク動く
- マルチプラットホームなのでWindows・Linuxどちらでもおなじ環境を作れる
- 気軽に改造できる
というところにあった。しかし、
- 使い込むとやっぱり重い
Atom より軽いと評していた Brackets は、1000行を超えるような Mardown をプレビューしながら編集するともうキツイ。もちろん秀丸ならそんなことありえない - 意外と落ちる
ぼくの環境だけじゃないと思う(なぜなら複数台使ってるから)。Sublime もおもしろいほどよく落ちたが、Atom はスパークを超えた。Brackets もほっとくとエターナルフォースブリザード。プロセスは死ぬ。もちろん秀丸ならそんなことありえない - プラグインの嵐
環境つくるたびに数十個のプラグインを入れないと使い物にならない。もちろん秀丸ならそんなことありえない
ということで、けっきょく秀丸に戻っていた。秀丸かわいいよ秀丸。
そこでマイクロソフトが満を持して投入してきた Code ですよ。ぼくの Code。
先に欠点を言っておくと:
- まだ完成していない
- なまえが例によって一般名詞(code)なのでググりづらい
というのはあるが、electron ベースであること以外に、
- 軽い!
テキスト量が増えても軽い。Markdown プレビューしていても軽い - ほとんど落ちない
とりあえずぼくのところではまだ一回も落ちていない - プラグインが要らない
というか、今のところ正式な API は見当たらない…(electronなのでいくらでも改造できるけど)。代わりに、ほかのエディタがプラグインで実現しているような Markdown プレビューやホワイトスペース可視化といった当たり前の機能は最初から内包されている
という長所がある。インストールしたらすぐエディタとして使えるというわけだ。もちろん、フォルダ単位のプロジェクト管理機能などは有しているので、そのあたりも兄弟分に引けをとらない。
なかでもいちばんのポイントは Markdown環境としてきわめて安定している ところ。おれの Markdown 執筆環境を見てくれ。こいつをどう思う?
すごく…クラウディアさんです…。
おわかりいただけただろうか。横分割してのリアルタイムプレビューが可能で、この状態で中はしっとりサクサクである。
これで数千行規模の Markdown はきちんと執筆できたので、はっきり行って「いま入れてすぐ使えるMarkdown環境」なのは間違いない。で、クロスプラットホームなので「Windowsで編集していたのを git push して、Linux 側でもうんたらかんたら」とかいうのがすぐできる。おなじ操作感で。すばらしい!
ちなみに、ぼくは十個くらいMarkdownエディタを試用したが、どれも頻繁に死んで使い物にならなかった。だいたいは .Net? とかなんとかいうの使ってました。よくわかりません。
まあ、というわけで Code がかなりオヌヌメなのだが、いま使うなら以下は覚悟しておくこと:
- あくまで Preview 版だよ
- テーマもプラグインもないよ
数が少ないとかじゃなくてまだ仕組みがないです。改造したければ自分でコードを直接いじってください。たぶん、最低でもここらへんは修正したくなると思うけど、まあ調べればすぐわかると思う:- フォントをCJKから日本語用に変更する
- Markdown の CSS を編集する
- 英語オンリーだよ
マイクロソフトにしてはめずらしいよね
ということで、みんな Code に乗り換えてもっとマイクロソフトに開発急がせようぜ。
なお、このエントリは秀丸で書きました。