Visual Studio Community 2013でCrodova(PhoneGap)をビルドしてみる

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不定期更新になってるのは裏方をいろいろいじってるからなのよー、メモしたいことはいっぱいあるのよー、と言い訳しつつ、こんにちは。

さて、AWSの新サービスが騒がしくて気になりますが、追いかけてるとほんとに何もできないので先に発表されたほうから。マイクロソフトが.Netをオープンソース化して、Visual Studioのライセンスをさらに緩くした無料版「Visual Studio Community 2013」を出しました。後者は、開発環境マニアの人にはけっこう気になるのでは?

Visual Studio Community 2013、条件の詳細は他記事に譲りますが、特定人数・特定売上以下の規模の企業なら、商用アプリケーションの開発に使用することも可能です。これはぼくみたいな零細企業には魅力!

もうひとつのポイントが、「Apache Cordova」こと「PhoneGap」と呼ばれる、スマートフォン向けアプリ開発フレームワークに対応したこと。これがぼくのニーズにぴったり。

Cordovaの開発というと、EclipseかAndroid Studioにライブラリを追加して、遅いビルドやエミュレータとひいこら言いながら付き合わなくてはいけませんでした。Visual Studioならネイティブコードのアプリケーションなので、もっと快適なのでは?!

てなわけで、Visual Studio Community 2013のインストールからCordvaのビルド・テストまでを追ってみたのじゃよ。

インストールに必要なファイル…7GB

ということで入手・インストールしてみました。あらかじめMicrosoftアカウントを作成してから、Visual Studio Community 2013 へGo!

最低で以下の2つのファイルをダウンロードする必要があります。

  • vs2013.4_ce_enu.iso
    本体ですな。7.2GBあるISOイメージです…
  • vs_langpack.exe
    日本語ランゲージパック。ま、これは軽く1MB

で、ISOファイルをマウントしてインストーラを起動してセットアップ。完了後、日本語ランゲージパックをインストールしてください。カンタンだね。

インストールしただけだと日本語にならないので、起動後メニューから [TOOL]→[OPTIONS] をたどって「Language」で「日本語」を選び、Visual Studioを再起動しましょう。

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で、Cordova開発に使いたい人にはまだ必要なファイルがあります。とりあえず、Visual Studioの「新しいプロジェクト…」から「テンプレート」→「JavaScript」→「Apache Cordova Apps」を選んで「OK」してください。

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すると「おまえにはまだ足りねーファイルがあるからダウンロードしてインストールしろや」的なメッセージが出て、ファイルのダウンロードがはじまります。これで入手できるのが vs2013mda_0.3.exe です。Visual Studioを終了させてから実行・インストールしましょう。

ここまでのファイルのサイズがけっこうデカイ! なんと全部で9GB! 開発してるのかハードディスクメーカーにお布施してんのかわからない。…まあ、いいか。

Cordovaアプリをビルドしてみる

じゃあ、試しにCordovaアプリをビルドしてみましょう。
もういちど「新しいプロジェクト…」から 「テンプレート」→「JavaScript」→「Apache Cordova Apps」を選んで「OK」するだけ。

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これで基本的なライブラリやファイルは全部展開されているので、そのまま「ビルド」「テスト」すれば、最低限のHello, Worldアプリができあがるって寸法。親切なテンプレートだね。

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さて、実際に「ビルド」してみる…………けっこう時間がかかる。なんか体感だとふつうにAndroid Development Tools使ってるより遅いような。気のせいか? とはいえ、特にエラーもなく完了!

さっそくテストランだ! あー、でもここからがCordovaアプリの難儀なとこなんだよなー…。エミュレータが重いからなー。と思ったら、

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なんと! さくっと起動した!
これ、AndroidとかのVMじゃなくて、Chrome拡張を使った「Ripple Emulator」だ! そりゃ速いわ!

まあ、いまいち再現性に欠ける部分もあると思うんだけど、CI的観点で言うとこっちのほうが望ましいかもしれないなー。ということでけっこう気に入ったのであった。

かんそう

すごいディスク喰いだし、メモリもけっこう喰うけど、Eclipseよりは数十倍マシ。個人的にはハイブリッドアプリつくるなら今後はこれを使おうと思う。マイクロソフト、まじナイスタイミング。なぜなら、こんどまたAndroid Studioの環境構築しなおそうとしてたから。

ほか。細かいとこ。

たぶん今回からだと思うんだけど、Visual Studioの表示にMicrosoftアカウントの氏名・アイコンが反映されるようになった。そして、アイコン未登録の人は、イニシャルから適当な文字を拾ってアイコンにするんだけど…。

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ぼくの場合、ちょーカッコわるい「塩」になる!
しかも開発中、これがインスペクタの真上に出っ放し!
責任者ー! エヴァンジェリストー!
なんとかしてー!

以上。