タランティーノの「ホステル」、今さら見た

タランティーノの「ホステル」、今さら見た。けっこう、どこのレンタル屋にもなかったので。

で、悪評を尻目に鑑賞したのだが、ひとことで言えば、 「そう悪くない」 作品だった。ゴア描写はあるし女性虐待もひどいのでうちの人とは見られないが、不必要なほど過剰ではない。

前半の乱痴気騒ぎも後半とのコントラストにおさまる程度で飽きずにすむ尺。謎もクソもなく、「日本ダルマ」的都市伝説の裏をたんたんと描いていく。

カタルシスが不十分という指摘があるけれど、この作品でスプラッターを嬉々としてこなしているのは、あくまで個人なのだ。復讐の刃は個人に向ければ十分だと思う。それだけの悪鬼が、ぼくら人間ひとりひとりの心の中に巣くっているということなのだから。